2019年06月30日

特集:猫と暮らすインテリア空間について

FEATURE CONTENTS
猫との暮らしで考えたい、インテリア空間の作り方。

 

膝の上ですやすやと安心して眠ってしまう甘えん坊の猫。

一人の時間が好きだけど、たまにスリスリ甘えにやってくるツンデレ猫。
猫にも、さまざまな性格がありますが、
いつも気ままに眠っている姿を見るだけで、ホッとさせてくれたり、幸せを感じさせてくれる猫たち。
そんな猫たちにも、わたしたちが感じているのと同じくらい、我が家での暮らしに幸せを感じてほしい。

猫と暮らす人なら、誰もが願っていることではないでしょうか。

室内で暮らす猫たちにとって、幸せな暮らしを送っていけるかどうか・・・

それは、わたしたち飼い主の愛情や行動とともに、住環境に大きく影響されています。

インテリアの配置やちょっとした工夫で、猫との暮らしをより快適に、楽しいものにする方法を考えていきましょう。

 

環境エンリッチメントを考える


 

まず、猫と暮らす住空間を考えるうえで最近注目されている言葉に「環境エンリッチメント」というものがあります。

これは、動物園や家畜の飼育で実践されている考え方で、

「動物福祉の立場から、飼育動物の“幸福な暮らし”を実現するための具体的な方策」

を意味しています。

また、ここでいう“幸福な暮らし”とは、

「健康」とは、「単に病気にかかっていないとか衰弱していないということはでなく、
身体的、精神的、社会的にみて良い状態にあること」であり、動物の身体的な健康や衛生だけでなく
“心“にも配慮した暮らしこそが”幸福な暮らし“であるという考え方。

とされています。
(参照元:市民ZOOネットワーク)

つまり少しかんたんに言うと、「飼育動物が、からだも心も幸せに暮らすための環境作り」ということです。

具体的に、動物園では、単なる檻やケージの中で動物を展示するだけでなく、自然に近い環境を作ったり、
それぞれの動物本来の欲求が満たされるような刺激を与え、ストレスを感じさせない工夫がされています。

大切なのは、その動物の動きに適した環境を作る、ということですので、猫本来の性質や行動を理解すれば、
私たちの家庭にも取り入れていけそうです。

 

猫が快適に過ごせる環境


 

猫にとって大切な環境の条件は、
まず「垂直移動」と「隠れ家」があげられます。

ジャンプや木登りが得意な猫は、広い平面を走り回るよりも、上下の運動を必要としています。

高いところへ登るのは、地上から距離をとることで危険から身を守ったり、高いところから周囲を見渡すことで安心感を得られるからです。

また、狭いところが落ち着く猫たちは、
「隠れ家」が大好きです。

本来、単独行動の猫は、一人で過ごす時間や場所を求めることがあり、高いところと同じく、狭いところにいると安心したりリラックスすることができます。

普段はお膝にべったりな猫でも、プライベードな場所や時間を必要としている時には、尊重してあげましょう。

また、忘れてはいけないのは、「日向ぼっこ」ができる場所。

猫は温かい場所を好むのと同時に、窓から外の木々の揺らぎや鳥の動きなどを眺めて、刺激を受けています。

 

キャットフレンドリーな家へ


こうした「垂直移動」や「隠れ家」のために、市場にはさまざまなキャットタワーやキャットステップなどが
作られていますね。

天井の高さまでアスレチックのように楽しめるものや、ボックスタイプなどもありますし、
当店でも、ちょっとしたステップに便利なタワーや、隠れ家にぴったりなドーム型のハウスなどをご紹介しています。

もちろん、大きなタワーや機能的なものを用意してあげるのも選択肢の一つですが、設置場所が必要であるのと同時に、
存在感がある分、インテリアとしても大きく影響してきます。

お気に入りの空間で暮らすということは、私たちにとっても心が満たされる要素の一つであるはずですので、デザインで妥協したくない、という方も多いのではないでしょうか。

特別なタワーがなくても、小さなものや室内にある家具だけで十分に対応することができますので、猫の動きに適した配置を考えていきましょう。

例えば、
まず1段目にはソファや椅子、
2段目にはデスクやチェスト、
3段目にはワードローブや本棚など、
ピョン、ピョン、ピョンと、上り下りしやすいように、3段階くらいに分かれていると良いですね。

また、猫の通り道になる周辺には、物を置かないなどの配慮も必要です。
隠れ家としては、ソファの下にベッドを置いてあげたり、人の出入りの少ない部屋に行き来できるようにしてあげる、
普段から複数の寝床を用意しておくことで、その時々で一番落ち着ける場所を自由に選べるようにしてあげるなど、
人や同居猫同士でも、邪魔されないスペースを用意してあげましょう。
また、外を眺める窓は、広くて大きなものよりも、小さな窓を好みます。

出窓に座れるようにしてあげたり、腰窓付近にチェストなどをおくとちょうど良さそうです。

 

家族みんなが安心できる家に


また住空間だけでなく、日々の暮らしの中では、猫のハンターとしての狩猟本能を刺激してあげることも必要です。

毎日決まった時間に適切な量のごはんを食べられることは、健康的で、幸せなことである一方、刺激の少ない生活です。

おもちゃを上手に使って、狩りに見立てて遊んであげたり、時にはおやつフードを隠して探させるのも、
楽しい刺激になります。

ストレスのない環境は、心とからだ、どちらの健康にもつながり、
さらに飼い主との信頼関係を築くことによって安心感が深まり、それぞれの家庭が猫にとっての一番の心休まる場所になる。

猫も人も、家族みんなが心地良いと感じる空間を作って、猫のいるインテリアライフスタイルを楽しんでいきましょう。

 

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